令和4年9月9日に開催された備前市議会では、重要な議題が多数議論された。特に、備前市のデジタルトランスフォーメーション（DX）について、市長の吉村武司氏が具体的な施策を示した。市がDXに取り組む意義を強調し、「誰でも、どこでも、スマートな備前市を目指す」とのコンセプトを掲げた。
また、決算審査報告についても議論が深まった。議員からの質問に対して、市長は財務状況を詳細に説明。監査意見で指摘された問題についても、対応策を示した。一方で文化財の保護や活用についても質問があり、教育長の松畑煕一氏が現況を説明し、地域の歴史や文化の大切さを再確認する場となった。
さらに、南海トラフ巨大地震への備えについても議論された。議員は、市民に対する迅速な情報提供と避難指針の明確化を求め、総合政策部長の梶藤勲氏は、地域防災計画の更新を紹介した。その中で、防災教育の推進と地域住民の防災意識向上に向けた取り組みが重要視されていることが示され、今後の展望が語られた。
避難所の環境改善についても意見が交わされ、トイレの充実や避難所の快適性を高めることの必要性が浮き彫りとなった。市長は、状況に合った備品の購入とともに、専門的な意見を取り入れていく方針を示した。
物価高騰に対する市の対策も焦点の一つであり、市長は「適切な支援を検討」と述べ、今後地域住民の生活を守るための具体策を進める意向を明らかにした。また、若年者家賃補助の活用状況についても、年間の施策改善に向けた意識が伺えた。
最終的に、文化財に関する議論も充実しており、備前市固有の文化や歴史を活かした施策が求められている。市は今後も、地域資源を最大限に活用する施策を強化し、住民の生活基盤を支える計画が期待される。