令和4年12月9日に備前市役所で開催された第5回定例会では、議員たちがさまざまな市民の関心事について質疑を行った。
特に注目されたのは、自転車保険加入促進についての発言である。石原和人議員は、自転車事故のリスクを強調し、「市民の自転車保険加入の必要性が高まっている」と述べた。市長の吉村武司氏は、条例化も検討しながら、保険加入の啓発を強化する考えを示し、広報活動の充実を約束した。
続いて、松本仁議員が令和4年度の市の事業進捗に言及した。入札の件数が例年比で著しく少ないことを指摘し、「事業の遅滞が財政運営に影響を及ぼす可能性がある」と懸念を表明。吉村市長は、国際情勢などによる遅れの理由を説明し、今後の入札計画について予告した。特に、今年度の予定事業数についても具体的な数を示した。
事務決裁規程に関して、議員は「決裁の透明性や責任の所在が問われる」と発言し、規程変更の背景について吉村市長へ問い質した。市長は、財政改善を図るための組織改革に伴う変更であると述べ、今後も運用の見直しを続ける意向を示した。
また、各種団体への補助金交付の厳格化が議論の焦点に上がり、福祉や観光団体の支援のあり方について議員から不安視する声が上がった。市側は関係団体との信頼関係を築き、透明性を持って進めることを強調した。
さらに、松本議員が指摘する空き家問題は、低所得者層への影響が懸念され、具体的な対応策が求められている。市長は、行政代執行を含む調査を進める考えを示した。
この他にも、アルファビゼン跡地の活用計画が議論され、特に市民センターとの整合性が問われた。市民の声を反映した計画策定が必要であり、プロジェクトの早急な立ち上げが望まれるとされている。