令和5年9月8日、備前市において行われた第4回定例会では、議員たちが市政に対する様々な質問や意見を提出した。
財政運営に関しては、森本洋子議員が経常収支比率について質問した。それによると、令和4年度の経常収支比率は89.1%であり、やや改善しているものの、さらなる効率化や支出の見直しが求められた。
吉村市長は、この数字は前市長時代から改善が見られるものの、引き続き厳しい財政状況が続いているとし、公共施設の再編や政策経費の見直しを進める必要があると強調した。さらに、経常収支比率を90%以下に抑えるために努力を続ける意向を示した。
次に、市街地活性化に関して、特に備前焼ミュージアムの整備計画が話題となった。議員たちは、「旧アルファビゼン」や「新図書館」といった新しい施設の活用が地域全体のにぎわいをもたらすと期待した。市長は、これらの施設の整備によって、商店街の活性化にもつなげたい考えを示した。
伊部小学校の移転問題について討議が続けられ、教育振興部長は進捗状況を説明し、地域住民との意見交換を重視すると語った。また、地域包括ケアシステムの構築についても質問が上がり、高齢者に優しい生活環境の創出が必要だとの認識が共有された。
公共交通の確保に関する意見では、特にデマンド型乗合タクシーの実証運行についての課題が挙げられた。市民からは利用の難しさが訴えられ、改善策を求める声が高まっている。
最後に、備前焼振興について言及され、日本六古窯サミットが2025年に計画されていることが確認された。市長は、備前焼ミュージアムの設立を通じて、地域の伝統を活かしたまちづくりを進めたい希望を述べた。
このように、第4回定例会では財政問題から地域活性化、高齢者ケアに至るまで、多岐にわたる議題についての議論が行われ、今後の備前市の方向性を示す重要な会議となった。今後の市の発展と住民の生活向上に向け、これらの意見が踏まえられることが期待されている。