令和元年12月20日、備前市役所議場において、議会の第4回定例会が開かれた。
この会議では、様々な議案が審議された。特に、議案第115号の「令和元年度備前市一般会計補正予算(第3号)」については、激しい討論が重ねられた。現職議員の中で、追加的な人件費などが含まれていることが問題視されていた。反対意見を述べた田口豊作議員は「マイナンバーの導入は、憲法上の人権問題に関わる」と指摘する一方で、「保育士の確保や市民生活への影響を無視する訳にはいかない」と手厳しい意見を述べた。
これに対し、藪内靖議員は「市民福祉を向上させるために、現行の施策は重要である」と賛成の立場を表明。最終的に、議案第115号は賛成多数で可決された。これに伴い、今後の予算執行においても、議会からの厳しい視線が注がれることが予想される。
また、他の重要案件も順次審議され、16件の議案が全会一致で原案通り可決された。特に、新庁舎建設に関しては様々な問題が指摘されたが、最終的には「設計変更であって改悪ではない」とする意見が多くを占め議案は可決された。
さらに、厚生文教委員会からの請願についても言及がなされた。「備前市認知症の人にやさしいまちづくり条例」の制定に関する請願も引き続き審査されることとなり、その動向が注目される。議職については意見が分かれたが、質疑応答を経て継続審査が決定した。
最後に、田原市長による閉会の挨拶では、令和元年における備前市の課題や、来年に向けた展望が語られた。市長は「議会との協力を通じて、財政運営を適正に行っていく」と強調し、今後の市政運営への協力を呼びかけた。市民生活の向上を目指して、議会と執行部が一体となって取り組む姿勢が一層求められていることが、この定例会で明らかになった。