令和4年9月の浅口市議会第4回定例会では、市政に関するさまざまな議題が取り上げられた。
特に目を引いたのは、子ども議会の設置に関する提案であった。斎藤貴士議員は、市内の中学生や高校生を議員として招き、模擬議会を開催することで行政への関心を高めることを提案した。これに対し石田康雄企画財政部長は、すでに市長が中学校を訪れ生徒との意見交換を行っていることを説明し、子どもたちの意見を市政に反映させる重要性を訴えた。
防災基本条例の問題も焦点の一つとなった。斎藤議員は現在、地域防災計画はあるが、条例の制定がなされていない現状を指摘し、指針が必要だと強調した。石田部長は、地域防災計画に基づいて防災に関する指針を整備していると述べたが、条例の制定については今後の検討に委ねる姿勢を示した。
また、給付型奨学金制度の必要性も議論され、沖原有美議員は市独自の奨学金制度の設立を求めた。教育長の中野留美氏は、既存の制度利用を促進する考えを示し、市の施策が子供たちの学びを支えている現状を訴えた。
新型コロナウイルス感染症への対応についても多くの質問が寄せられた。富田直弘健康福祉部長は、感染者数が増加する中で、医療機関の負担が大きくなっているとし、緊急時以外の医療機関への受診方法を周知する取り組みを語った。市民への支援として、感染者への食料配信サービスも実施されている。
さらに、人工透析患者の交通費助成や水道料金の滞納問題に関する質問が上がり、これに対しても市側は必要な対策を講じていると報告した。特に水道料金滞納については、正当な理由なく未納者への対応を強化する考えが示された。
地域のごみの減量化に関する議論も交わされ、環境対策の重要性が強調された。新田直哉生活環境部長は、地域全体での協力による資源ごみの回収が進んでいるとし、具体的な数値を挙げた。