令和5年第3回浅口市議会定例会が9月13日に開かれた。
議会では、公共交通の利便性に関する質疑が特に注目を集めた。
公共交通の充実は地域経済の発展や住民の生活の質を向上させる基盤として重要視される中、石井由紀子議員(8番)は、浅口市内の交通手段や市民の利用状況について質問した。
市営バス「浅口ふれあい号」の運行状況について、過去7回のアンケート調査を実施したとする企画財政部長の石田康雄氏に対し、現状の利用状況や今後のアンケート実施予定について問うも、具体的な提案を得られなかった。住民の意見を受けてどのように改善されるか、今後の施策に対する期待が寄せられた。
また、地域公共交通計画の策定についても言及されたが、石田氏は策定の予定はないことを明言した。
市長の栗山康彦氏は「市民の声をもとに改善を重ねてきた」と述べ、地域公共交通サービスを維持する考えを示したが、その具体策に関しては模索中であるとの姿勢が見受けられた。
続く質疑では、水道事業運営審議会条例の制定に関する説明があり、上下水道部長の山本青司氏が、今後の水道料金見直しの必要性とその策定過程について触れた。市では水道料金の適正化に取り組む意向が示され、需給の確保や財政基盤の強化が求められる中、経営環境の厳しさに直面している姿勢が明らかにされた。
全体的に今回の議会では、住民の生活に直結する交通と水道問題が議論され、より住民に寄り添った施策が期待される。市としては、公共交通の利便性向上や水道利用促進に向け、更なる情報収集と市民参加の重要性が強調され、今後の取り組みへの関心が高まっている。