令和3年6月10日、中津市議会定例会において、様々なテーマについて活発な議論が展開された。特に、雨水対策に関する議論では、千木良孝之議員が昨年度の雨による被害状況を問いかけ、上下水道部長は「旧中津市内での冠水は19か所、豊田校区内と沖代校区内では6か所の冠水を確認した」と述べた。その上で、今年の雨水対策事業について具体的な計画が進んでいることを強調した。
さらに、東中津駅・今津駅の駐輪場の屋根設置についての要望も取り上げられた。千木議員が「雨天時に自転車が濡れて利用者が困っている」と要望書を提出していることを説明し、企画観光部長は「駐輪場の利用状況を調査し、具体的な経費を算出して検討中」と応じた。
防犯カメラの設置状況に関しては、生活保健部長が「全徳地区や宮島地区に合計33台が設置されている」とし、地域住民の自主防犯活動の重要性も指摘した。また、知識や意見の交換を通じて、地域と連携し、安全で安心なまちづくりを進める方針を示した。
介護保険の新たなサービスについても議論され、福祉部長は「地域包括ケアシステムの構築や高齢者支援の取り組みを強化する」とし、高齢者が安心して暮らせる施策の充実を図る意向を示した。特に、介護保険認定者が増える中で、支援がさらに重要であるとの見解を示した。
環境問題やごみの減量施策についても市民の関心が高く、多様な意見や提起が続いた。新たなプラスチックの分別収集の開始に合わせ、生活保健部長は「住民の理解と協力が欠かせない」と再度強調した。
また、川内八千代議員が提案したエアコン設備への補助についても議論が発展。市の福祉施策との関連を踏まえた対応が求められている。市側は、現時点で独自の助成を考えていないものの、生活保護受給者への支援は行っていると伝えた。
今回の定例会では、さまざまな課題が提起され、地域住民に向けた具体的施策が重要であることが改めて確認された。議員の意見や要望が今後の政策形成へと繋がることが期待される。