上越市議会の令和2年第1回定例会が3月18日に開催され、農業労働災害や障害者支援など重要な問題が議論された。
先ず、農業労働災害の実態に関する質問から始まった。市内で発生した農作業事故は265件に上り、前年より減少したものの依然として重大な問題として認識されている。特に事故の原因は転倒や熱中症、作業機械の誤操作などが含まれており、60代以上の高齢者による事故が多いとのことだ。これに対し、市側は農作業安全啓発を積極的に進め、事故防止に向けた取り組みを強化していると説明。また、農業労働災害の補償についても言及され、労災保険の加入者数が増加し、意識の向上が図られていることが報告された。
次に、障害者支援に関する質疑が行われた。市は地域包括ケアシステムを通じて、障害のある人や引きこもりの人への支援を強化している。新年度は相談支援体制をさらに充実させる予定であり、また障害者雇用の創出も進めているとの報告があった。これに対して議員は、就労機会の拡大や福祉作業の工賃向上が求められることを指摘し、具体的な実績を確認した。市は今後も支援を継続し、障害者が自立して生活できる環境を整えていくことを約束した。
新野球場の整備可能性についても議論された。教育長は、上越市として野球場の新設を検討していることを明言し、広域的なイベント使用を想定しているとしながら、運動公園内で実現できるか詳細な調査を進めることを明かした。今後の進展に期待が寄せられている。
これらの議論を通じて、市は農業や障害者支援、新スポーツ施設の整備など多方面で市民の生活向上に向けた取り組みを進めており、引き続き地域のニーズに応じたサービスを提供していく方針である。