令和4年9月2日に開催された大和郡山市議会定例会では、重要な議案に関する質疑が行われた。
日程第1では、議案第33号から議案第38号までの6議案が対象となり、特に質疑が行われなかったため、各常任委員会への付託が決議された。
日程第2では、議認第1号から議認第9号までの9議案について質疑が行われ、特に丸谷利一議員の質問が際立った。
丸谷議員は、令和3年度大和郡山市一般会計歳入歳出決算の中で近鉄郡山駅周辺調査業務に関する経費が繰越しとなっていることを問題提起した。彼は、過去の議会での質問を引き合いに出し、この事業が進まない理由として近鉄の姿勢を指摘した。議員は、「近鉄が本当にこの事業に対し前向きなのか、疑問を感じる」と述べた。
これに対して、都市建設部長の東田完君は、繰越しの理由が新型コロナウイルス感染症の影響であると説明した。具体的には、駅舎移設に関する調整が進展しなかったことが原因であると述べた。この発言に対し、丸谷議員は「コロナの影響があるとしても、もっと前向きに協議が進められたのではないか」と疑問を呈した。
さらに、丸谷議員は、「今までの進捗状況を踏まえると、奈良県、近鉄、我が郡山市の3者協議の今後についてどう考えているのか」と質問した。その際、都市建設部長は、今年度下半期から3者協議を進め、年度内には費用負担の協定締結を目指すと回答した。
また、丸谷議員は市長にも2点の質問を行い、事業の利点が何であるか、そして県との協力が進んでいるかどうかを問いただした。市長は、近鉄郡山駅周辺のポテンシャルを生かし、安心して暮らせるまちづくりを目指すと強調したが、具体的な進展に対しては「今後慎重に進めていく」と述べるに留まった。議会では、各種の課題解決に向けた一歩を踏み出す決意が見えたが、先の見えない状況に対する市民の期待と不安の声も同時に存在する。
最終的には、決算特別委員会が設置され、質疑は終了された。次回会議は9月14日に予定されている。