令和6年6月20日の天理市議会では、様々な議題が取り上げられた。特に、地域公共交通の新システム「チョイソコてんり」や、食品残渣発酵分解装置の現状、女性への支援計画、そして職員の働き方改革が注目を集めた。
複数回の運行を経て、チョイソコの利用者はまだ定着していないが、新しい交通機関に期待を寄せる声も聞かれる。市長の並河健氏は、利用状況について、「四月に1999名、五月に2280名の利用があったが、目指す利用増加には至っていない」と述べた。予約取りづらさについても市民から苦情が寄せられており、「プラス20分の設定を設け、乗り合わせの機会を増やしたい」と改善策を検討している。有料の交通機関として、地域のニーズに応えることが求められている。
次に紹介されたのは、食品残渣発酵分解装置の現状だ。この装置に関しては、導入当初から順調に廃棄物の減少が見られる一方、活用上の課題も浮き彫りになっている。教育長の伊勢和彦氏は、「利用状況については、地域での意識向上や活用方法の周知が大切だ」と強調した。実際に、地域の人たちが持ち寄ったごみによる悪臭問題もあり、適切な投入が求められる。「子どもたちが体験を通じて理解を深めるのが本来の趣旨である」とも述べている。
女性への支援計画に関連して、並河市長は、「この基本計画に基づき、県と連携して多様な支援を行う体制を構築している」と説明し、相談窓口の重要性を示した。特に、心理的支援に注力し、「相談窓口を身近に広げ、支援を受けやすくすることが大切」と強調した。
最後に、行政職員の働き方改革が取り上げられた。超過勤務の状況は改善しつつあり、有給休暇の取得率も上昇しているという。市長は、「令和五年度には平均12.4日の取得が見込まれている。この改革を進める中で、職員が生き生きと働ける環境を整えたい」と述べ、さらなる業務改善を目指している。特に、大規模改修工事の必要性を感じさせる中で、職員の健康と効率を意識した体制を構築することが求められている。