令和三年三月二日の天理市議会において、令和三年度の一般会計予算案及び様々な特別会計の予算案が提案され、審議が行われた。
市長の並河健氏は、令和三年度の予算について市民生活に密着した施策が盛り込まれていると強調した。具体的には、新型コロナウイルス感染症への対応として、医療体制の強化やワクチン接種体制の確保が含まれています。また、財政状況が厳しい中で、特に民生費と教育費が増加していることが特徴です。
特に、一般会計の予算額は二百七十三億二千万円で、前年度比で約九・八％の増加が見込まれている。歳入の減少に苦しむ中、並河氏は「新型コロナウイルスの影響で大幅な市税収入の減少が予想される」と述べ、適正な歳出の確保の重要性を指摘した。
また、介護や高齢者医療に関する予算も強調され、この分野でも充実した支援策が求められています。福祉関連の施策が特に重点に置かれ、地域向けの支援の充実を目指しています。例えば、「支え合いポイント」の導入やボランティアによる支援体制が今後の計画に組み込まれています。
続いて、教育に関する施策も言及された。市は児童・生徒がそれぞれの能力を活かす教育環境を整える方針であり、デジタル化を進める中で、オンライン授業の充実やICT機器の導入が進められています。
また、災害に備えた安全対策として、公共施設の耐震化に力を入れることも表明され、地域の防災力を高めるための取り組みが求められています。市長は「地域防災訓練を通じて住民の意識を高め、迅速な避難体制を確立する」と述べ、実効性のある対策を進める考えを示した。
今後、議会でのさらに詳細な審議を経て、令和三年度の施策が具体的に実行に移されることが期待されています。市民の安全・安心を守るために持続的な施策が求められ、今後の市政の方向性に強い注目が集まる。