令和6年6月5日、奈良市議会は第1回定例会を開会し、新クリーンセンター建設に関する監査請求と関連する各種報告が議題に上った。
まず、新クリーンセンター建設事業に関する事務の監査請求について、森岡弘之議員は地方自治法に基づき、監査の必要性を強調した。特に計画過程の不透明性や、選定された候補地が公害調停条項に抵触する可能性について言及し、自らの見解を示した。
また、報告第24号では、奈良市国民保護計画の変更について説明があり、危機管理監の下畑宏君は、国の指針変更に伴う対応として、避難行動に関する施策強化を図っていると述べた。
経済状況についても言及があり、奈良市生涯学習財団の経営状況は772万8587円の赤字決算となったが、教育部長の垣見弘明君は、内部留保の利用や経費節減に努めていると説明した。
さらに、議案第66号及び第67号について、固定資産評価員や監査委員の選任が報告された。仲川元庸市長は新監査委員の選任が必要であると説明し、各議案を承認するよう求めた。
監査請求は賛否を分かつ議論を呼び、特に議員間にはクリーンセンター建設に対する懸念が強く示された。一方で生涯学習財団の赤字については、適切な運営の見直しが求められている。議会は、この問題に引き続き注目し、透明性を持って市民の理解を得る努力が重要とされている。