天理市議会の令和3年12月定例会が本日開かれ、一般質問が行われた。市政の様々な課題について、議員が市長に対して積極的に質問した。
内田智之議員は公共施設の老朽化問題を指摘し、具体的対応の進捗について尋ねた。これに対し、市長の並河健氏は、「公共施設等総合管理計画の改定を進めている。年々進行する老朽化への対策に全力を挙げている」と応じた。また、今後、インフラ系施設についての改定も行う予定とした。
続けて、今西康世議員がなら歴史芸術文化村の開村について質問。開村が地域の観光振興に結びつくよう努める必要性を述べ、市長も「文化村の成功が地域経済を活性化する」と強調した。
さらに、藤本さゆり議員が自殺対策について提起。悩んでいる人々の支援を強調し、ゲートキーパーの養成や広報活動の重要性を訴えた。市長は、「市の自殺対策計画を進める中で、広く市民に参加を呼びかける」と述べ、意識の向上を図る意向を示した。
一方、仲西敏議員は市内の経済状況についても言及。コロナ禍における事業者の体力を懸念し、「観光産業が支えとなるべきだ」と訴えた。これに対し市長は、観光振興への取り組みが市全体の経済に寄与することを示唆し、「なら歴史芸術文化村開村後は、滞在型観光を推進し、地域の農業生産とも連携していく」と将来の展望を語った。
この議会は、地域の未来に向けた多様な課題を議論し、事業者や市民の支援を重視する姿勢を見せている。今後も引き続き、地域振興や生活の質向上に向けた施策が期待される。