令和元年6月24日、天理市議会にて、各議員が市の不登校やニート対策、環境基本条例等について質疑を行った。
まず、不登校について、教育長の森継氏が、本市の不登校実態を説明した。具体的には、小学校では0.6%、中学校では7.2%と全国や県と比べて高めである。一方で、不登校の児童・生徒に対しては、家庭訪問や別室登校等を行い、各校での支援体制が講じられているとのこと。
次に、ひきこもり・ニートについても触れられ、地域協力による支援の重要性が強調された。特に、Yコーディネーターが中心となり、活動の場を提供し、子どもたちの基本的生活習慣の促進や、連携の枠組みが重要視される。このような支援活動があってこそ、志望する若者が職に就く道筋が示されるとのこと。
さらに、教育総合センターを介しての、最前線での支援体制とともに、居場所の支援事業「夢カフェ」が定期的に開催されていることも報告された。これは、ひきこもりやニートの方々が社会とのつながりを持つきっかけとなり、自己肯定感の形成にも寄与すると考えられている。
その後、環境基本条例に関する質問があり、環境経済部長の東博氏は、天理市での環境保全活動における進捗を説明した。「ホタル舞い いのち輝くまち 天理」とのスローガンのもと、地域住民が協力して清掃活動や啓発事業を行っていることなど、多面的なアプローチを強調した。特に、年に数回行われる清掃活動が、地域全体の環境意識の向上に寄与していることが報告された。
また、さんみ教師や里山資本を活かす地域づくりが実践されていることも注目され、地球温暖化防止の視点が特に強調された。環境連絡協議会の活動を通じ、持続的な地域社会の育成に貢献する目標が模索されている。
再度、議員の質問があった鳥獣被害対策について、環境経済部長は、具体的な取り組みを紹介した。特に、猟友会との協調・協力が効を奏しているとし、鳥獣被害防止計画に基づく防護柵の設置や捕獲の推進が行われている。
最後に、自主的に地域参加を促進するための新たな方針を求められ、各種クラブの活動や地域の発信がさらに強化される必要があるとの意見が多く出た。
この会議を通じて、市の持続可能な発展に向けた取り組みの姿勢が感じられ、各議員の熱心な議論が、まちの未来に向けた希望のつながりを表している。