令和3年第5回香芝市議会定例会において、新型コロナウイルス感染症や地域の活性化、そして猫の殺処分についての議論が行われた。
新型コロナウイルスの影響が続く中、香芝市内の介護事業者には大きな影響がなかったことが報告された。市の健康部は、介護サービスの提供体制を確保するため、感染防止対策に必要な備品や職員の確保を行っていると述べた。
さらに、コロナ禍により、居宅サービスの利用者が減少していたことが確認され、食事や入浴等の支援、機能訓練を目的とした通所型サービスの利用も減少している。これを受けて、市は利用者数を回復させる施策を検討している。
また、施設入所に関しては特例入所制度も導入されており、要介護1または2の方が特別な事情により入所可能であることが確認された。現在の待機者数は56名であり、前年より減少しているが、依然として多くの高齢者が入所を希望している。
一方、猫に関連する問題も議題に上がり、保健所での猫の引き取り件数が年間で1,000頭近くになることが報告された。市は、猫の殺処分を減らすために、地域猫活動やTNR(捕獲、去勢、リリース)運動の推進を検討する必要があると指摘された。市民参加型の取り組みを通じて、地域でのトラブルを減少させる方策が求められている。
公共交通の現状についても議論され、路線バスやデマンドタクシーの利用者数がコロナ影響で減少したことが報告された。特に、デマンドタクシーの利用者数は18%減少し、地域交通の確保が課題であるとされた。市は、企業版ふるさと納税などを活用しつつ、持続可能な公共交通網の整備を進めていく必要があるとの見解が示された。今後の施策としては、香芝マラソンやスポーツイベントの開催などでの地域活性化の可能性を模索するとともに、関係機関との連携を強化していくことが強調された。
このように、多岐にわたる課題が議論され、その中で市の施策や住民との対話の重要性が示されている。特に、地域健全育成における条例や各種施策について、今後の改善策や新たな取り組みが期待される。