香芝市の令和3年第4回定例会が6月18日に開催され、新型コロナウイルス感染症や市の貧困問題が重要な議題として取り上げられた。
最初に新型コロナウイルスワクチン接種の状況について報告があった。福岡憲宏市長によると、高齢者の予約率は72.9%に達しているものの、地域医療機関での個別接種が今後の課題となっている。特に、コールセンターへの電話予約が混雑し、スムーズな接種が難しい現状がある。
さらに、発熱外来の認定医療機関についても言及された。香芝市では医療機関334か所での検査が進められているが、自宅待機者への支援が求められているという。特に、高齢者施設と児童福祉施設における検査の実施状況については課題が残る。市は、指定管理者による支援とともに、地域でのネットワークを強化する必要があると認識している。
また、ファミリーサポート事業が進行中であり、利用者の実績は少ないものの、周知活動の強化が求められている。特に、相談事業での受け皿を充実させ、地域の日常の中で利用できる環境を作ることが重要であることが強調された。
次に、香芝市の子どもの貧困に関する問題が議論された。昨年度の相談件数は少なく、実際のニーズとの齟齬が見られる。子ども食堂や学童保育など多様な支援が必要とされ、特に物資を安定供給できるよう、地域の連携が求められた。
また、空き家問題についても言及された。香芝市では614件の空き家が確認されており、管理が不十分な空き家については、所有者に対して改善を求める仕組みがある。未利用地の活用や特定空家の指定も行われる見込みであり、市は空き家問題の解決に向けて計画的に取り組む必要があるとされ、調査と監視を強化する方針が示された。
まとめとして、今後香芝市では新型コロナウイルス対策、子ども支援、空き家問題、商工振興に向けた取り組みが一層求められていることが明らかになった。これらの施策を推進するためには、地域の意見を踏まえた柔軟な対応と持続可能な施策計画が必要である。