令和元年東御市議会の6月定例会において、様々な議題が取り上げられた。特に、湯の丸高原特設プールの建設や手話の普及啓発、交通安全対策などが重点的に議論された。
まず、湯の丸高原特設プールについては、寄附金集めが進むなか、寄附が集まらなかったことへの市民の不安が広がっている。市民説明会には100人を超える参加者が集まり、「寄附が集まるのか」などの疑問が寄せられた。市長は「寄附を集め切る」との決意を表明したが、市民の懸念は依然として残るようだ。特に、運営にかかる年間9000万円の負担が問題視されており、借金の返済が10年間続くことに対しての不安もある。市民からの意見では、プールの管理運営費は将来の発展にいかに寄与するのか、その道筋を示す必要があるとし、市側も今後、寄附集めとプールの意義について市民理解を深める努力が求められる。
次に、手話の普及啓発に関しては、地域社会における手話の重要性が確認された。具体的な取り組みとして、長野県の手話言語条例に基づく手話講座の実施や、聴覚障がい者への支援体制の構築が挙げられた。市民が手話を学ぶ機会の拡充が求められる一方、学校における手話教育や障がい者との交流を促進することも重要とされている。
さらに、通学路における交通安全対策は特に注目され、近年の事故を受け、教育委員会は通学路の安全予察を強化している。歩道の設置や交通安全標識の整備、地域との連携が重要であることが強調された。
また、子どもたちの居場所づくりの観点から、放課後児童クラブの利用状況が話題になり、利用希望者が増加していることに対し、施設の拡充や新たな運営形態の検討が求められている。特に、地域おこし協力隊の活用や、子どもたちの自主性を尊重したプログラムの実施が期待されている。
そのほかにも、東御市の魅力を高めるために観光資源の有効活用やワイン産業の振興策が提案され、地域全体の連携を強化する必要性が再確認された。