令和3年12月7日に開催された東御市議会の定例会では、地域の重要な課題について議論が交わされた。特に重点が置かれたのは、コロナ禍での助産所「とうみ」の運営、地域おこし協力隊の活動、さらには市の財政健全性についてである。
本議会における花岡 利夫市長は、助産所「とうみ」の現在の状況について説明した。新型コロナウイルス感染症の影響で、出産件数が減少したものであるが、母乳育児外来やショートステイといったサービスは好評を得ていると述べた。助産師の活動範囲を広げるため、今後はより多様な支援体制にも取り組んでいく必要があると強調した。
また、地域おこし協力隊に関しては、現時点で13名が活動しており、様々な部署で地域振興に貢献していることが報告された。中には起業を希望する隊員もおり、市としてもその支援を充実させる必要があると認識している。過去にはこの制度を利用した人々が多く市に定住しており、今後も定住促進の方策を検討することが求められる。
一方、財政健全性に関しては、予算の適正化が図られつつも、地方債残高の問題が依然として懸念される。市長は、公共サービスを維持しつつ新たな財源を獲得する必要性を語った。特に、効率的に資金を活用し、まとまった資金でインフラ整備を進めることが急務であると述べた。
東御市は、広報活動を通じて地域内外の協力を促進し、特に新たに進行中の多様な取り組みに対し、市民の関心を引くことが重要であると考えられている。市報や各種媒体を利用し、助産所「とうみ」や地域おこし協力隊の活動をさらに地域内外に周知していくことが課題として浮かび上がった。
今後、市民が一丸となって地域ファーストの精神で様々な活動を進めていくことが期待されている。特に、財政に対する意識を持ち、事業計画の立案段階から市民の意見を取り入れるなど、より一層の透明性が求められる。市は、発展のための基盤を固め、持続可能な地域社会の構築に向けた道筋を示していくことが重要である。