令和5年3月定例会が開催され、市長の施政方針演説が行われた。
まず、市長の花岡利夫氏が、季節の変化とともに訪れた様々な自然災害について触れ、特に昨年発生したトルコ南部の大地震について言及した。「多くの命が救われることを願っている」と述べ、市民に対し異常事態への備えを促した。
また、新型コロナウイルス感染症についても言及があり、収束に向かいつつあることが述べられた。「今年度は新型コロナウイルス感染症を5類に移行する」と強調し、感染拡大防止を継続していく姿勢を示した。
更に、経済についても市長は触れ、景気の緩やかな回復と物価の高騰が市民生活への影響を及ぼしていることを指摘した。「引き続き施策を柔軟に行っていく」と述べ、経済の持続的成長への取り組みを強調した。
続いて、予算案の審議において、「令和4年度東御市一般会計補正予算第15号」に関する説明が行われた。山田正仁総務部長は、寒波の影響による公共設備の修繕費用が必要であり、また市道の維持管理費が増えたことを報告した。
加えて、教育委員会の委員の任命や人権擁護委員の推薦に関する議案も提案された。教育長の小山隆文氏が教育委員の任命について説明を行い、「新たな視点を持っていただける方を選任したい」と意欲を示した。
全体として、令和5年度の予算が149億9千200万円に達し、前年度比4%の増と見込まれている。市民生活の充実を図る施策として、新たに保育所の整備や教育環境の改善、地域産業の振興など、多岐にわたる取り組みが計画されている。
このように、市議会では市政運営の方針が明確に示され、導入される新たな施策に対する期待が寄せられる一方、厳しい財政状況と物価高騰に対する対策が求められる。市長は、「市民の生活向上に向けた施策を進めて参ります」と強調し、今後の取り組みへの意気込みを語った。