令和4年6月6日に開催された箕輪町議会では、さまざまな重要課題について議論が行われた。特に、ゼロカーボンシティの宣言、ヤングケアラー問題、移住定住施策が目立った議題であった。
まず、ゼロカーボンシティ宣言について、白鳥政徳町長は、2050年に向けた排出削減を目指し、特に温室効果ガスの排出量が最も多い産業部門、家庭部門、運輸部門の削減を強調した。また、公共施設における太陽光発電の導入や、EV車の普及促進に向けた施策も併せて紹介された。町は再生可能エネルギーの確保に向けて具体的な取り組みを進めていく考えを示した。
次に、昨今増加するヤングケアラー問題についても言及された。白鳥町長は、町では既に913名に実施したアンケート結果を基にヤングケアラーの実態を把握し、支援策を検討する必要性を訴えた。積極的な相談窓口の設置や、子ども達が自分の状況を打ち明けられる環境の整備が求められている。これは、家族へのケアを行っている子ども達の生活や学業に深刻な影響を及ぼすため、特に重要である。
移住定住施策については、町の魅力を感じていただくための各種遮蔽を強化していることを白鳥町長が述べた。新規移住者を歓迎し、地域の人たちとのコミュニケーションを重視しているという。町長は、町民への相談窓口を設け、地域との関係性を築くための機会を増やし、新たな移住パートナーとしての役割を果たしていく意欲を示した。
さらに、教育現場におけるICTの活用も焦点にあがった。小林教育長は、一人ひとりの児童生徒にタブレット端末を配布し、デジタル学習環境の整備が進んでいることを報告。今後、この環境を最大限活かし、教員の研修や授業の改善を図る方針を示した。
最後に、町道の拡幅工事や公共施設のAED設置、野生鳥獣の有効活用などについても議論され、住民からの要望や意見を踏まえた施策が求められた。特に、急速な技術革新に伴う社会の変化を受けて、町内でも生活や環境問題に適応することが重要である。