令和5年11月6日、松本市議会第3回臨時会が開催された。
議事は順調に進行し、議案として提案された補正予算と工事請負契約に関する議論が行われた。市長の臥雲義尚氏は、先週の文化の日の歩行者天国で感じた松本市中心街の活気を振り返り、観光復興を強調した。
市長は、2023年の上半期における観光需要の急回復を指摘。外国人の訪日客数が今年1月から6月の間に1,071万人を上回ったことに触れ、松本城の入場者数が前年同月を超えたことも紹介した。特に、コロナ前の入場者数を大幅に上回っていることが、市の観光資源の良さを示す証拠であるとし、「松本を訪れる全ての旅行者が何度も訪れたいと感じる上質な観光体験を提供するよう戦略的に取り組む」と述べた。
その後、会議では議案第1号及び第2号に対する質疑が行われ、予算の補正については緊急を要する事業として承認された。議案第1号では、波田扇子田運動公園移設整備に関連する繰越明許費設定が提案された。議案第2号では、松本市総合体育館の非構造部材耐震化及び内装改修電気設備工事に関する契約が説明され、請負金額は3億8,280万円とされた。
特に、松本市議会が注力しているのは健全な財政運営の維持である。経済文教委員長の今井ゆうすけ氏は、一般会計の修正予算案を可決すべきとの報告を行った。これにより、継続審査中の議案11件から13件までの合計5件も可決された。
また、犬飼明美議員は観光資源の活用の重要性を指摘しつつも、マイナンバーカードやふるさと納税についての懸念を表明。市の未来を考える上で、観光に頼りすぎない持続可能な成長が求められるとの意見が出された。議会は全案件についての採決を行い、すべて可決した。
最後に、議長の上條温氏は、すべての案件が議了したことを告げ、会議を閉じた。市議たちの協力により、松本市の発展に向けた重要な一歩が踏み出された。