令和6年3月19日、安曇野市議会の定例会が開催され、重要な議案が審議された。議案数は49件に上り、その中には予算案や条例改正案が含まれている。特に、議案第1号では、安曇野市特別職の職員給与に関する条例の一部改正が採決され、多くの議員から賛成と反対の意見が交わされた。
議案第1号について、反対意見を述べたのは内川集雄議員。議員報酬の引き上げに対して「生活格差が広がっている中でこの時期に引き上げるのは疑義がある」と強調した。賛成意見の代表として矢澤毅彦議員は「17年ぶりの報酬改定は正当性があり、若い世代の政治参加を促すためにも必要だ」と述べた。
次に、令和6年度一般会計予算についても、さまざまな議論がなされた。小林純子議員は「会計年度任用職員の任用の在り方に課題がある」と反対の立場から指摘し、社会保障についても言及。一方で、平林明議員は「持続可能な安曇野市の成長を支えるための予算が計上されている」として賛成した。
特に注目されたのが、介護保険特別会計予算の改定だ。増田望三郎議員は、制度の持続可能性を考慮しながら反対の立場を表明し、他の議員は改定の必要性を支持する意見を述べた。これに対し、市の担当者は「低所得者層への負担軽減を図るための改正である」と説明している。新年度に向けて、安曇野市の課題が数多く浮き彫りとなった。
最後に、退職者挨拶では、総務部長の平林洋一氏が「視察や業務を通じて得た経験が今後の市政に活かされることを願う」と感謝の意を示した。安曇野市議会は、今後の市政運営に向けて、実質的かつ意義のある議論を重ねていくことを期待されている。