安曇野市議会の令和6年6月定例会が開催され、議員たちは市政一般に関する質問を行った。1つ目の大きなテーマは公共交通の利便性向上についてだ。特に、自宅から目的地までドア・ツー・ドアで移動可能なデマンド交通、あづみん・のるーとは、多くの意見が飛び交った。林孝彦議員は、この公共交通システムの重要性を強調し、高齢化社会における課題解決の一助として機能していると述べた。彼はあづみん・のるーとのさらなる運行時間延長の必要性を訴えた。
あづみん・のるーとの運行時間については、市長の太田寛氏が、現行の運行時間延長の可能性について前向きな検討を行っていると回答した。発言の中で、多くの市民が利用できるよう、柔軟な対応が必要だと認識していると述べた。特に、運転手の確保など、現実的な課題もあることを示した。
次に、あづみん・のるーとの予約方法の充実についての質問においては、林議員が触れた。現在、予約が集中する時間帯の影響で、なかなかスムーズな利用ができていないといった現状を市は認識している。これに対して、政策部長が運行エリアや予約時間の分散化を幾度も提案し、その実現に向けた動きが続いているとのこと。
明科地域においては、教育による地方創生がテーマとなった。議員たちは、学校を核とした地域活性化の必要性を訴え、地域の特色を生かした教育施策の推進が求められた。市長は、地域おこし協力隊の活動や、自然環境を生かした教育プログラムを通じ、若者の定住を目指す意義を強調した。
また、安曇野市では、SDGs未来都市への選定を受け、その取り組みとして持続可能な開発目標に基づく地域振興が進められている。議会では、特に防災や環境問題についての具体的な施策を市民に説明していくべきだとの意見が出された。このように、さまざまな議題に関する議員たちの質問と市長をはじめとする行政側の回答が交わされ、市政の透明性と市民との対話の重要性が改めて認識された。