令和6年1月12日に開催された経済文教委員協議会では、重要なアジェンダが多数取り上げられました。特に、史跡的価値を持つ松本城の整備基本計画が主要な議題となり、委員からの意見が相次ぎました。
松本城の整備基本計画について、文化財課城郭整備担当課長の竹内靖長氏は、復元に関しても慎重に言及しました。「建物の復元には設計図や発掘調査が必要であり、そのハードルは非常に高い」と説明しました。しかし、復元の必要性や重要性も認められており、段階的に調査を進めながら復元を考える意向を示しました。
また、議員の阿部功祐氏は、整備基本計画に込められた復元の意義について、復元を目指す姿勢が必要だと強調しました。市民が松本城を訪れた際に、歴史的な価値を実感できるような整備が求められています。「わくわく感を持てる整備基本計画」を目指し、価値を高める努力が期待されています。
この計画には、資金面でも困難が予想されています。高野敬吾産業振興部長は、「厳しい予算の中で多くの自治体が城の整備を進めており、今後の選定に不安がある」と述べました。今後の支援については、国庫補助の厳しさが影を落としていますが、市としてもいただいた意見を反映しながら対応していく方針です。
最後に委員会は、全体の整備基本計画を了承し、歴史的景観を次世代に継承するための整備について、関係者の連携を深めることを確認しました。市民参加型の保存・活用方針を示し、松本城が地域の誇りとなるよう、遍く議論を重ねていくことが求められています。