2月14日、令和2年度当初予算説明会が開催された。
市長の菅谷昭氏は、令和2年度の経費について説明し、特に新規政策事業については今後の補正予算での対応になることを強調した。令和2年度は市長選挙を控え、骨格予算での編成がなされているとの説明があった。
具体的には、総合計画基本構想2020の最終年度にあたることから、経常経費を中心にこれまでの準備を反映した内容となっている。今後の委員会審査に向けて、議員に十分な審議を求めた。
選挙管理委員会からの挨拶では、赤羽正弘選挙管理委員会委員長が選挙を通じた政治参加の重要性を訴え、特に松本市の投票率が低い現状が懸念されると述べた。各種対策を講じ、市民の政治参加を促すための環境整備を進める考えを示した。これに対し、議長の村上幸雄氏も重視する姿勢を見せた。
質疑応答のセッションでは、議員から保育園の人件費や地域づくり部の予算に関する質問が寄せられた。特に保育士不足が待機児童問題に影響を与える中、労働環境の改善や人員確保が急務であると指摘された。犬飼明美議員がこの件に関し、定員弾力化の見直しを強調し、保育士の採用状況を注視する必要性を述べた。
また、地域づくり部の予算に関しては、町内会の運営において役を引き受ける人が少ないという問題が提起され、今後の対応策について協議していくことが確認された。議員らは多くの町会員が運営負担を感じている現実を踏まえ、行政による支援を要望した。
さらに、健康福祉部からも高齢者支援や福祉活動への予算配分についての説明があり、高齢者福祉入浴事業費の増額についても、70歳以上の人口増加に伴うものだとされた。議員からは利用率の向上に向けた施策が求められるなど、活発な質疑が展開された。
環境部に関しては、地域猫管理活動支援事業についての進捗が報告され、猫の増加抑制を目的とした避妊手術の実施数などが紹介された。議員からは予算増加を期待する声も上がった。
今後の委員会での審査を通じ、市民生活に密接な影響を与える予算の内容について更なる理解が求められる。市は、この2日間にわたる説明を受けて、更なる対話を重ねていく姿勢を示した。