令和元年6月21日、松本市教育民生委員協議会が開催された。この会議では松本市立病院の新公立病院改革プランについての見直しや、市立病院の建設用地に関する報告が行われた。
松本市立病院の事務長である奥原広幸氏は、改革プランについて説明し、委員からの質問に回答した。特に、上條一正委員の質問に対して、過去の経過と新改革プランの整合性について説明する必要があった。上條委員は、「楽しみにしていたが、改革プランの中身に欠けている点が多いのではないか」と疑問を呈した。
奥原氏は、過去の改革プランの趣旨を基に、新たな状況に応じた見直しを行ったことを強調した。しかし、上條委員は「新病院の建設の目的が今回のプランには明記されていない」と指摘した。これに対し、奥原氏は、経営改革を最優先事項としているため、新病院建設に関する記述を一旦外していると説明した。
さらに、上條一正委員は、医療機関の運営状況が悪化する中で、患者数を増加させるための具体的なアクションプランも求めた。奥原氏は、例えば回復期リハビリテーション病棟の運営改善や、外来診療時間の見直しを進めていると答弁したが、具体性に欠けるとの声もあがった。
また、市立病院建設用地についての報告も行われた。市立病院事務長は、調査結果が報告され次第、議会に速やかに報告する意向を述べた。この建設用地に関する調査は、今後の市立病院の規模や位置づけに重大な影響を与えるものであり、委員たちはその結果を注視する必要があるとし、結果報告の迅速さに期待を寄せた。
本会議では、医療現場の現状や課題解決に向けて議論が重ねられ、改革プランの具体的な実行に向けた要望が強く発せられた。委員たちは、透明性のある議論を通じて、市民の医療提供体制を守るための施策を期待している。