令和2年5月22日に行われた経済地域委員協議会の会議では、松くい虫対策事業についての議論が展開された。
農林部長の林浩史氏は、松くい虫の問題が地域に与える影響の深刻さを指摘し、その対策について市長が実施する計画が述べられた。委員の若林真一氏はリスクコミュニケーションについて言及し、市長の現地訪問の意義を強調。特に、四賀地区の市民との意見交換会が行われ、地域住民の意見がどのように今後の対策に反映されるかが重要なポイントとなった。
若林氏は、松くい虫対策協議会が過去に薬剤散布を希望していた地区についても触れ、安全性に関する市の判断に疑問を投げかけた。耕地林務課長の岩田公晴氏は、四賀地区の意見を十分に把握していることを述べつつも、過去に要望のあった地区については確認が取れていないことも明らかになった。この回答には地元からの不満が広がり、「見捨てられた」との声が上がっている。
また、議会での発言が注目された。芝山稔氏は、薬剤散布の継続を強く求める要望書が提出されたことを指摘。松が枯れる恐れや、その後の環境への影響を懸念し、市長の判断が地域の声にどう応えるのか注目されている。
これに対し、林部長は環境保全の観点から市長が責任を持つとし、健康への配慮も忘れずに対応する意向を示した。その中で樹幹注入などの代替手段が提案されるも、委員からは実効性を疑問視する声も上がっている。委員は、現在の方針の下で何が実施できるか、短期的な対応策を迅速に進める重要性を訴えた。
議論の中で、市長は議員からの要望を受け、今後の進め方に関して見解を示す必要がある。本日決定された内容は、議員協議会でのさらなる検討を必要とし、このテーマに関わる地域住民との信頼関係の構築が急務であるとされる。それにより、松くい虫対策の施策がいかに地域の期待に応えるかが問われ続けることになる。