令和5年3月20日、松本市議会では、2月定例会が開催され、5件の議案が提出されました。特に議案第58号の一般会計補正予算が大きな焦点となり、市の主要な施策について議論が交わされました。
臥雲義尚市長は、議案第58号について提案理由を説明しました。この補正予算は、エコトピア山田再整備事業に関連するもので、年度内に工事完了が難しいことから、工事請負費を令和5年度に繰り越す必要があるとのことです。市長は「ご審議を賜りますようお願い申し上げます」と述べました。
議案に対する質疑は通告がないため、すぐに終結し、議案は建設環境委員会に付託されました。また、委員長審査報告では、様々な議案の審議結果が共有されました。中島昌子経済文教委員長は、博物館法改正に伴う条例の整理や、差別をなくす条例の改正が可決されたことを報告しました。
一方、松本市議会個人情報保護条例についての提案も行われ、上條 温議員は、法律に基づき松本市における個人情報の取扱いルールを定める必要性を強調しました。その後、すべての意見がないことが認められ、条例は可決されました。
議論は小中学校給食費の無償化を求める意見書にも及び、神津ゆかり議員は「長引く物価高から子育て世代への負担が重くなっている」との視点から提案を行いました。意見書は賛成者が少数に留まったため、否決されました。
また、予算特別委員会では、一般会計予算の説明があり、いくつかの反対意見も出ました。特に運動広場整備事業費の使用計画について、利用者からの理解が得られていないとの懸念が示されました。
最終的に、議案第40号の令和5年度予算案は賛成多数で可決され、臥雲市長は新年度に向けて、交通の利便性向上やマイナンバーカードの活用による手続きのデジタル化などの施策を実施するとしました。市長は「市民一人一人が豊かさと幸せを実感できるまちを目指す」との意気込みを語りました。