令和2年3月19日に開催された議員協議会では、市立病院の建設候補地に関する議論が行われた。
市長の菅谷昭氏が冒頭、松本市立病院の建設候補地に関する協議を行うために急遽会議を招集したと述べた。これは、松本工場跡地の用地売買協議が終了したとの通知を受けたためであり、今後の対応を協議する場であるとの説明があった。
市立病院の建設候補地としては、西部地域を想定して複数ヶ所が検討されており、特に宮地エンジニアリング株式会社の工場跡地が評価されていた。菅谷市長は、「この候補地は交通の利便性や土地の広さを考慮して選定された結果、第1の建設候補地として協議に入ることを了承した」と述べた。
しかし、その後土壌調査が進まず協議が難航した経緯を説明し、最終的に協議を終了せざるを得ない状況であることを強調した。このことに対し、議員たちからは残念だとの声が相次いだ。病院局長の斉川久誉氏は、「社のコンセプトと地域貢献の意志があったにも関わらず、今に至るまで調査が進まなかったのは非常に残念」と述べた。
また、議員からは、「今回の結果に至った経緯に対して何とかならなかったのか」という質疑があり、斉川局長は信頼関係の中で協議を進めてきたことを踏まえての判断であったと説明した。
新たな候補地として波田中央運動広場が挙げられたが、土地の面積が小さいことが問題点に挙げられ、その継続的な検討の必要性が強調された。議員からさらに詳細なスケジュールについての質問があり、斉川局長は「令和2年度中に次の候補地が選定されることを目指している」と述べた。
最後に、副市長の坪田明男氏が退任の挨拶を行い、長年の市政運営に対する感謝の意を表した。これを受け、議長の村上幸雄氏は、議会を代表して坪田氏への感謝の意を表した。市立病院の建設が新たに進展することを願う声で締めくくられた。