令和3年6月24日、飯山市議会の定例会が行われ、複数の重要議案が審議された。
特に注目されたのは、議案第73号「農業委員会委員の任命に関する同意を求めることについて」である。この議案では、現在の13名の農業委員が任期満了を迎えるため、新たな委員として提案された13名を正式に任命することを議会に求めるものだ。足立正則市長は、「この委員たちは地域農業の推進において重要な役割を担う。新しい委員の選出は、新たな視点や経験がもたらされる」と述べ、議会の同意を求めた。
また、予算決算常任委員会における重要な報告も行われ、関連議案の18件が全て同意を得て可決された。具体的には、令和3年度一般会計補正予算や介護保険特別会計補正予算が含まれており、いずれも原案通りでの承認が得られた。石田克男予算決算常任委員長は、「全ての議案は全員一致で可決され、財政の安定的運営が求められる」旨を強調した。
さらに、総務文教常任委員会では、義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書の採択も決定された。水野正彦議員は、この意見書の提案理由として「教育格差の是正が重要」と訴え、国庫負担率の復元を呼びかける内容が支持された。
一方で、別途提案されていた「さらなる少人数学級の推進」に関する意見書は賛成が少なく不採択となった。吉越利明総務文教常任委員長は、提案が採択されなかった理由の一つとして、現行の学級編成の効果検証が必要とされることを挙げた。
議会終了後、足立市長はワクチン接種の進捗状況を報告し、高齢者の接種率は約50%で、7月末までの完了を目指しているとした。市長はまた、市民からの「ささえあい飯山プレミアム商品券」に対する関心も高かったと述べ、地域経済の活性化に寄与することを期待した。このように、飯山市議会では新しい提案に対する積極的な議論が行われ、地域活性化のための方針が共有されたことが明らかとなった。