令和4年12月21日に開かれた飯山市議会定例会では、子育て支援、高齢者支援、若者支援などが議題となり、議員たちの活発な議論が展開された。
最初に、子育て支援について常田徳子議員が発言した。彼女は岡山県奈義町を例に挙げ、複数の支援策を充実させることの重要性を訴えた。彼女は「飯山市でも若い方が安心して子育てできる環境を整えてほしい」と強調し、待機児童の問題にも触れた。寄与教育部長の湯本與志一氏は、「過去3年間で飯山市には待機児童は存在しなかった」と説明したが、常田議員は年度途中の入所の難しさを指摘した。
次に高齢者支援に関する意見が出された。常田議員は、冬季に過ごす高齢者のための住宅や除雪支援について質問し、民生部長兼福祉事務所長の宮澤俊昭氏は、「冬期間、高齢者が安心して住まうための住宅が必要だ」と認識を示した。また、市長の江沢岸生氏は、将来的に高齢者共同住宅の整備を進める意思を表明した。
若者支援に関しては、雇用の機会を増やすことが重要だとされ、一部の議員からも教育機関と連携した就労説明会を積極的に開催することが提案された。若者の地元就職を促進する必要があるとの意見があり、経済部長の丸山和幸氏もその重要性を認識していると述べた。
この日、議会ではまた、学校給食の無償化についても取り上げられた。市長は「段階的に無償化を進めていく」との方針を示し、特に財政的な見通しが立てられている必要性も強調された。過去のアンケートによると、市民からの支援要望が高まっており、江沢市長はその要望に応じた施策を進める意向を示した。
さらに、議会内では補聴器購入助成などの高齢者への支援策に関する発言もあり、財源の確保が今後の課題であるとの意見が出された。市では、補聴器助成を「令和5年度から実施する予定」とのことだ。
また、冬季の雪に関する問題も議論され、雪かき支援事業の必要性が述べられた。雪による事故の危険性が高まるため、具体的な支援手段を模索することとなっている。
議会は、全体として市の子育てや高齢者福祉に向けた政策が進行中であることを示した。市長や議員たちは、各々の意見を踏まえながら、市民にとってより良い環境を構築すべく、さらなる検討を重ねる姿勢を見せている。