令和6年3月21日、第390回飯山市議会が開催された。
議案の中で、江沢岸生市長が提案した、教育長の任命に関する同意を求める議案が注目された。市長は、松木英文教育長の任期満了を迎え、新たに山田晃氏を適任者として任命したいと述べた。議会は、この議案に異議なく同意し、新たな教育長の任命に向けて前進した。
また、議案第47号である固定資産評価審査委員会委員の選任についても、一括で採決が行われ、鷲尾恒久氏から萩原正明氏への変更が全員一致で承認された。これにより、今後の資産評価の透明性と公正性が保たれることが期待される。
次に、松木教育長が任期満了前に挨拶し、これまでの3年間の活動や今後の学校づくりに向けた思いを語った。教育長は、「地域の子どもたちがより良い教育を受けられるよう、努力してきた」とし、関わった様々な取組が進んでいると報告した。特に、新たな学校づくり事業には大きな期待が寄せられている。
さらに、議会では予算決算常任委員会からの審査報告も行われ、令和6年度予算案に関する議論が続いた。上松永林委員長は、雪かき支援事業や持続可能な集落活動事業の修正案を提出したが、議員の中には新規事業に対する保守的な意見も多くあった。特に、集落支援員業務委託費については、その必要性に対する意見が分かれた。
松本淳一議員は、議案第1号の修正案に反対し、原案の賛成意見を表明した。彼は「予算は市の発展のために柔軟に使うべきだ」と主張し、地域への新たな試みの重要性を強調した。反対に、常田徳子議員は「具体的な事業の検討が不十分」と指摘し、慎重な姿勢を求めた。
組織改正に関する議案第21号は、委員会での慎重な議論にも関わらず、多数決により否決された。この結果は、市長の提案した危機管理部の新設に対する議会の厳しい視線を反映している。議員たちは、改正に伴う実効性や必要性を再考する必要があるとの意見を示した。
本会議は、その後各種の議案を一括で採決し、全体的な予算案が承認された。市長は、今後の施政に向けた意気込みを新たにする発言を行い、閉会の挨拶となった。今回の定例会は、重要な人事や予算計画が協議される中で、飯山市の未来を見据えた意義深いものであった。