令和5年6月、飯山市議会で行われた一般質問では、地域の発展や市民の期待に基づく様々なテーマが取り上げられた。
最初に注目を集めたのは、飯山駅前市有地宿泊施設整備促進事業に関する質問である。高澤富士子議員は、市民の期待に応えるべく駅前ホテルの整備が進められている中、市長の補助金の見解について疑問を呈した。江沢岸生市長は、事務執行が適切に行われていなかったとの理由から補助金の支出を否定しながらも、事業者との柔軟な協議による協力を示唆した。市民からの理解も重要と語ったが、関係者の間には不安が募っている。
次に、荻原章一議員は教育環境の充実について質問した。特に教職員の長時間労働が問題視され、教員不足への対策が求められた。教育長は、働き方改革に着手しており、教職員の負担軽減に向けた取り組みを強化する方針を伝えた。
続いて、松本淳一議員は、コロナウイルスワクチン接種についての見解を求めた。市は国の指示に従い、接種券の発行方法についても議会と市民の意見を重視し、適切な対応をする姿勢を示した。特にワクチンの安全性に関する疑問点も提起され、議員間での意見交換が続いた。
また、交通安全や市道の補修に関する議論も行われた。市民の多くが要望する補修や標識の整備について、市は計画を立て優先度に応じた整備に努めていると回答したが、具体的な進捗にはまだ課題が残るとの見解も示された。
最後に、市は地域福祉計画や移住定住施策についても意見が交わされた。空き家対策や農業政策との連携の重要性が強調され、地域資源の有効活用が求められる中、新たな施策の展開と市民参加の促進が期待される。全体として、飯山市の地域社会の健全な発展に向けた議論が進められた。