令和2年3月4日に開催された第371回飯山市議会定例会では、いくつかの重要なテーマが議論されました。早速、台風19号による災害対策が取り上げられ、特に河川の氾濫や家屋の被害について詳細な報告がなされ、再度の復旧に向けての意気込みが示された。
上松永林議員は、昨年の台風被害の復旧状況について質問し、栗岩康彦総務部長は、629件の被害家屋があったことを説明した。復旧状況に関しては、213件を対象とする応急修理制度のもと、129件が申請され、118件について修理依頼を行い、62件が完了したと報告があった。この状況から、市は令和2年を復興元年とし、復旧に全力を尽くす意向を示した。また、今後の被災者支援制度の周知徹底に関しても、経済部長が取り組んでいると強調した。
さらに、新型コロナウイルスへの対策も重要視され、感染拡大の防止に向けての議論が続いた。特に、学校やイベントへの影響が懸念され、迅速なる対応策の重要性が指摘された。
続いて、観光振興については、足立正則市長が駅前でのホテル立地の重要性を強調し、ホテル企業との交渉状況について報告が行われた。稼働率の確保をめぐる課題や、資金調達の難しさがある一方で、さらなる公募の可能性が示唆された。観光市場が拡大する中で、飯山市の立地を活かした観光地創造への期待が寄せられている。
進行中の中学校部活動支援についての議論も行われた。部活指導員の人数が増員されることが決まり、指導する部活の種類や支援内容について、現場での実情を踏まえた対応が求められることが強調された。特に、消防団の取り組みについては、高齢化の進展により人手不足が懸念され、地域への広報活動を進める重要性が説かれた。
議会の終盤には、今後の防災計画に関しても意見が交わされ、特に千曲川の治水対策や遊水地の必要性が照会された。その際、川面下流域の状況を重視し、地域における具体的な対策が必要とされるとの意見が聞かれた。これに対し、行政側は引き続き県や国に要望を上げ、地域住民との連携強化を図る方針を示した。
このように、本議会では災害からの復旧や新たな危機への対応、さらには地域の発展と安全を目指した施策が多岐にわたり議論され、未来を見据えた意見が多く交わされました。議員たちは、市民の生活に直結する重要な課題に対し真摯に向き合い、それぞれの視点からの意見交換が行われました。