飯山市の令和5年9月定例会が開催され、重要な議題が取り上げられた。
大きくは、令和5年度飯山市一般会計補正予算と介護保険特別会計補正予算が提案された。江沢市長は、長野県の最低賃金改正に伴う人件費の不足を理由に、一般会計49万円余、介護保険特別会計2万円余を追加することを説明した。
これに対し、「それぞれ適切な議決を賜りますようお願い申し上げます」としっかりした態度で述べ、収支均衡を図るための財源についても言及。一般会計では繰越金を計上することが示された。今回の補正予算により、一般会計予算の総額は172億6,410万2,000円に達することになる。
一般質問では、佐藤正夫議員が飯山線の存続や農業振興について質問。特に飯山線については、「JRが赤字路線の公表をし、今後の運行について懸念がある」とし、その運行状況や地域への影響について問いかけた。
鈴木靖史総務部長は、「飯山線の存続は市長の公約の一つであり、市民の協力を得て促進していく必要がある」と強調。また、サイクルトレインの取り組みが実施されたことも触れ、周辺地域との連携を図りたい意向を示した。
続いて、農業については、高澤富士子議員が市が進める農業振興公社についての問いを投げかけた。江沢市長は、農業の振興に向けて「振興公社設立が検討課題として重要」と述べ、その必要性を認識していることを示した。なお、持続可能な農業の実現には、デジタル化や地域資源の活用が鍵であるとし、地域農業の支援に意欲を示した。
また、今年度から新たに事業化された「雪かき支援事業」について、鈴木総務部長は「民間事業者との連携による業務委託にシフトする理由」とその背景を説明し、今後は市民の安全を守るため、民間の力を活用していきたい意向を表明した。
全体として、市長は市の将来像やさまざまな課題に関する市民の声をもとに、持続可能な施策を推進する重要性を強調し、さらなる議論の必要性が示された。特に地域コミュニティとの連携を強めること、農業や交通問題に関する具体的な対策を立案することが求められている。