令和3年12月8日、飯山市議会は定例会を開催し、様々な議題が取り上げられた。この日の会議で最も注目されたのは、令和4年度予算編成方針についての議論であった。この予算編成方針は、経済や社会情勢を考慮しながら策定されており、特に新型コロナウイルスの影響が強く影響したとの報告がされた。
小林喜美治議員(日本共産党)は、「新年度の政策展開では、グリーン社会の実現や、デジタル化の加速、子どもを産み育てやすい社会の実現が求められる」と強調。さらに、地方財政計画においても、実質的に令和3年度を下回らない水準が必要であるとの意見を述べた。これに対し、北爪英紀総務部長は「国の地方財政計画から得られる概算要求は、地方交付税の額が前年度より0.4%増となっている」と説明し、新年度の予算編成に取り組んでいく意向を示した。
加えて、米価対策と農業振興についても議論が展開された。新型コロナウイルスの影響で米価が下落している現状を踏まえ、小林議員は「地元農家の苦境を打破するため、国の政策転換が必要だ」と訴えた。これに対し、丸山和幸経済部長は「国では905億円を計上し、米の需給対策に取り組む予定である」と語り、地方との連携が重要であるとの認識を示した。
通学路の安全対策についても、特に小学生の安全確保が重視されている。最近の事故をうけて、飯山市内では通学路の一斉点検が行われ、その結果、47か所に危険箇所が認識された。教育部長の湯本與志一は、これに対し「見守り活動や安全教育に取り組む必要がある」と述べた。
最後に、道の駅の拡張整備計画も議論された。この道の駅は、地域農産物の直売所だけでなく、観光振興の拠点としても期待されている。経済部長は、「農産物の多様性と品質を高めることが必要」とし、信州いいやま観光局との連携強化を約束した。
この日の議会は、飯山市の未来に向けた重要な施策が議論され、多岐にわたるテーマが網羅された。市民の生活向上、農業振興、安全な通学路の確保など、充実した内容が詰まった会議であったといえる。