令和元年のかすみがうら市議会定例会で、一般質問が行われ、複数の重要テーマが議論された。公共交通の問題では、デマンド型乗合タクシーの廃止方針に対し、多くの市民からの反発が起きている。このため、宮嶋謙議員は市の見解を尋ね、坪井市長は、公共交通の見直しとデマンド型乗合タクシーの廃止時期を延長する意向を表明した。これに対し、議員からは市民の意向を無視することが懸念されるとの声が上がった。
次に災害情報の伝達手段として、防災行政無線に関する質疑が行われた。市民部長は、災害時に屋外放送型の防災行政無線では十分に情報が届けられないと認識し、戸別受信機の導入の必要性を示した。また、国道や県道における交通危険箇所の対策も重要な議題となり、長年の懸念が顕在化した。特に国道354号の危険性が再度指摘され、改善が急務とされた。市長は県と連携した対策を進める意向を示した。
さらに、「キッズゾーン」の創設や救急隊へのロボットスーツ配備、災害備蓄としての乳児用液体ミルクの導入など、多岐にわたる子育て支援策が提案された。中でも、ロボットスーツについては、つくば市や海老名市の成功例を踏まえて、予算化が必要との意見が多数寄せられた。同じように、災害時の乳児用液体ミルクの備蓄についても需要が高まっていると強調された。
このように、令和元年度の定例会では、市民の声を反映した多くの施策が議論され、今後の方針について多くの意見が出されることとなった。市としては、これらの意見を今後の行政運営にしっかり反映させていく必要がある。