令和2年6月10日にかすみがうら市の第2回定例会が開催され、様々な問題が議論された。
特に、一般質問では佐藤文雄議員と矢口龍人議員がそれぞれ重要なテーマを追求した。佐藤議員は子育て支援の強化や千代田中学校区の義務教育学校の見直し、食料自給率の向上について具体的な提案を行った。
佐藤文雄議員は、「当市の子育て支援はあまりにも脆弱である」との考えを述べ、市の予算から必要な財源を見出し、子育て支援施策を拡充すべきと提案した。また、千代田中学校区の小中一貫校の設立に伴うコストや教育効果について疑問を呈し、具体的な見直しを求めた。
佐藤議員は、学校給食の無料化についても言及し、導入には約9200万円が必要とし、その財源は一般会計の約0.48%で実現可能であると述べた。この意見に対し、市長は「少子化を考慮し、財源確保については継続的に研究していく」と述べた。
続けて矢口龍人議員は千代田中学校区の4小学校の統合に関する課題を指摘した。各小学校の役割の拡張や放課後児童クラブの統合の進め方についての懸念が示された。特に、放課後児童クラブについては、地域コミュニティにおける重要性を強調し、住民説明の透明性が呼びかけられた。矢口議員は「地域とのコミュニケーションを重視しなくてはならない」と強調した。
一方、市は、経済的な支援策として農業支援も重視し、食料自給率の引き上げについての提案を受けて、「安定した経営のためには、所得補償や価格保障が必要」との見解を示した。これにより、農家の支援を強化し、持続可能な地域産業を目指す姿勢が伺えた。
議題の多様性や市民の生活に直結する問題が浮き彫りになった今回の定例会では、議員たちが真剣に市の未来を見据えた議論を交わし、その言葉には地域を思う気持ちが込められていた。市長は今後、議論を受けた上で、具体的なアクションプランを策定することが求められる。