令和5年3月7日に開催されたかすみがうら市議会第1回定例会では、地域コミュニティや行政区の加入率低下に関する問題が議論された。
井出有史議員が指摘したように、本市の行政区加入率は年々減少傾向にあり、合併当初の77.1%から61.9%にまで落ち込んでいる。このような状況を受けて、市民部長の大久保昌明君は、加入率向上に向けた具体的施策を検討していることを強調した。
大久保部長は、加入率低下の原因として、会合への参加が義務付けられることや加入金の高さなどが挙げられることを認識しており、今後の対策として、県内の優良事例を参照しながら区長会との意見交換を進めていくとした。また、加入促進リーフレットの作成も視野に入れている。
加えて、来栖丈治議員からは、地域内での助け合いを持続可能なものとするために、工夫やコミュニティ活動の活性化が求められているとの意見が上がった。市は、行政区長の任期や地域の事情に応じた柔軟な運営を進めるべきだとの要望があり、市民とのコミュニケーションを密にし、多様な参加形態を設けることが重要だとされる。
下大津地区集会施設整備基本計画に関しても進捗状況が報告された。教育委員会の坂本重男君は、旧下大津小学校の解体が進んでいて、地域のニーズに基づいた新施設の設計が行われていると述べた。しかしながら、今後の公共施設マネジメント計画の見直しがあることから、再検討が必要になる点を明らかにした。地域の検討委員からは、速やかに整備を進めてほしいとする要望が寄せられた。
市長の宮嶋謙君もこの件について言及し、地域の誇りやニーズに基づいた施設の整備が必要であり、地域住民の意見を十分に反映させて進めていく方針を明言した。今後、住民と連携しながら迅速に対応することが求められている。