令和6年6月10日に開催されたかすみがうら市議会第2回定例会では、重要な議題が多数上程され、市政における様々な課題について活発な議論が交わされた。
特に、来栖丈治議員による一般質問が注目を集めた。まず、稲吉南二丁目地内の取得用地が民間病院に活用される件について質問がなされた。来栖議員は、かすみがうら市では令和2年に都市計画マスタープランを改定し、都市の再生整備計画を進めていたが、新市長の就任に伴い方針が変わったと指摘した。
宮嶋謙市長は、この土地利用の変化が市民にとってどのようなメリットをもたらすかを説明した。市民の皆様が安心できる医療体制の構築が最も重要であり、新たな病院の建設がそれに寄与すると強調した。具体的には、内科、外科、整形外科の診療科目や160床を持つ病院が建設される予定であり、緊急時の医療体制強化にも寄与するとの見解が示された。
続いて、福祉施策として、「かすみがうら市障害者計画」や「第7期障害福祉計画」について質問が続いた。来栖議員は、障害者差別解消法が改正され、合理的配慮の提供が義務化されたことを踏まえ、障害者福祉政策の変化を問うた。
保健福祉部長の川原場宗徳氏は、障害者施策の基本方針が整理され、権利保障を推進し、地域において障害のある人が自立し生活できるようになることを目指していると述べた。また、障害のある人への合理的配慮の提供に向けた施策についても言及された。
さらに、障害児福祉計画についても議論が交わされ、生活環境の整備や支援サービスの確保が重要視される中で、具体的な実施内容が検討されていることが示された。特に、この計画の制度下で、障害児の支援体制の強化が期待される。
最後に、議案の承認に関する審議も行われ、その中で令和6年度一般会計補正予算及び関連する条例案の審議が活発に行われた。議員たちは、積極的に意見を交わし、地域社会の発展に向けた意思を新たにした。
総じて、会議は市民生活を向上させるための具体的な施策が議論される場となり、参加議員はそれぞれ自らの考えを持って積極的に発言した。今後の議会でも、これらの問題についての継続的な関心が求められることとなる。