令和2年第355回三田市議会定例会の一般質問では、人口問題や福祉、医療費の増加、また新型コロナ対策などが重要な議題として取り上げられた。
厚地 弘行議員は、現在の三田市の人口が減少傾向にあることを指摘し、具体的な施策や取り組みについて質問した。
この中で、厚地議員は三田市の人口が平成29年度の11万6,882人をピークに、令和2年2月末には11万1,572人に減少している点を強調。市長の「人口減少に負けないまちづくり」について、具体的な方向性を尋ねた。。
森 市長は、人口減少の現実を認識し、若者を対象とした移住促進策や医療体制の充実が重要であるとし、地域の特色を生かしたまちづくりを進める考えを示した。
続いて、福祉・医療費の増加問題において、厚地議員は、5年間で三田市の高齢者福祉費が21億9,000万円から25億3,000万円に増加している点を指摘した。医療費についても、国民健康保険税が増加している問題を取り上げ、具体的な見通しや対策を尋ねた。
森市長は、将来的に高齢者が増加することを見越し、高齢者福祉事業などにかかる経費が今後も増加することを認識しているとした。その上で、福祉・医療費の財政負担について、長期的な視点での予測と対策が必要だと強調した。
また、新型コロナウイルスへの対応についても議論がなされた。厚地議員は市の危機管理体制や市民への感染予防策について質問し、森市長は、庁内での危機管理監や保健所との連携を強化していますと答えた。また、地域のイベントへ影響を及ぼす中、卒業式や入学式の開催方法についても議論した。
その中で、卒業式の「答辞」についての議論が行われ、鹿嶽教育長が、式典の時間短縮と感染予防の観点から就業活動を実施する必要があるとしながらも、今後さらに検討する可能性を示唆した。
さらに、三田市の経済振興として重要なテクノパーク開発についての認識も新たにされ、今後の展開について具体的な方針を模索していることが伺えた。特に交通便利なこの立地を活かすため、誘致に向けた調査研究の費用を新年度予算に計上する旨もさらりと触れられている。