令和6年第376回三田市議会定例会が6月11日に開会され、市長の提案により市民病院の再編統合が議題にあがった。
この問題に関して、田村市長は先年度の当選公約を撤回し、一転して病院再編統合案を推進すると表明した。その際、病院職員との意見交換を通じて現場の逼迫状態を認識し、市民が急性期医療の維持を強く望んでいることを確認したと発言した。
特に市民からは「急性期医療を近くで受診したい」「身近に病院があってほしい」という声も多く寄せられている。長尾明憲議員は、これらの声が市長の判断に十分反映されていないのではないかと疑問を呈した。加えて、統合による病床数削減の妥当性について問うと、市長は「急性期医療の近接性は重要だが、地域医療を充実させるためには統合が必要だと考えている」との見解を示した。
統合後の新病院の病床数が400床から450床に減少することに対し、長尾議員は「今後の地域医療の確保が懸念される」との指摘があった。さらには、建設費の増加に伴う税金の投資の際限なき増額を危惧し、一度立ち止まっての情報精査を求めた。
この他、フラワータウンにおける商業施設の情報も議題に。市長は中心商業地の重要性を認めつつ、新たな商業モデルの構築に向けた取り組みを続ける必要があると述べた。特に、地域住民との密接な連携を通じて、地域活性化を図る手段を模索することが求められている。