令和4年第369回三田市議会定例会が開催された。まず、医療的ケア児や障害児に対する支援が議題として取り上げられた。水元サユミ議員は、医療的ケア児が通学する際の送迎体制について、保護者の負担軽減を求め、現状の見直しを訴えた。市では、保護者送迎が原則となっており、週に1度しか利用できない状況が続いているため、改善が必要との声が出ている。
次に、卒業後の支援の必要性についても言及された。聴取した保護者の声には、「市内で生活できる場がない」との悲痛な訴えもあった。実際に、医療的ケアを必要とする子どもたちが市内で生活し続けるためには、関連する福祉サービスの充実が重要であるとされている。
続いて、病児・病後児保育の事業終了についても議論が交わされた。市が地域支援の拡大に努めているものの、病児・病後児保育の委託先が見つからず、現状では非常に限られたサービス提供に留まっている。この件に関して市では、適切な施設を模索し、迅速なサービス再開を目指している。
また、市立幼稚園の再編統合について、市民からの反発が強く、合意形成が不十分であるとの指摘があった。特に、地域住民からは幼稚園の存続を求める声が上がっており、市は今後も地域の意見を尊重しつつ慎重に対応していくことを表明した。しかし、再編計画の進行に対し、保護者や地域の合意が得られないままでの進行は好意的に受け取られていない。
議会では、障害者支援を含むさまざまな子ども支援の必要性が強調された。特に、障害を持つ子どもたちが安心して地域で暮らせるような環境整備が急務であり、国や市の助成制度の活用が期待される。三田市では、各種支援の実現に向け今後も努力を続けるとの方針が示された。