令和4年第365回三田市議会定例会が開催された。今回の会議では、特に新型コロナウイルス感染症への対応が中心テーマとなった。
市長の森哲男氏は、会議の冒頭で国際的なイベントである"北京2022冬季オリンピック"について言及し、スポーツ選手たちの勇気と元気が市民にも影響を与えていると述べた。また、市はコロナ感染波に直面しており、1ヶ月半で感染者数が2000人を超えていると報告した。
同市では、特に自宅療養中の市民への支援に力を入れている。食料品や生活必需品を迅速に届けるための体制を整えており、基本的な感染対策を見直す必要があると強調した。
さらに、ワクチン接種を進める姿勢を見せ、特に65歳未満の方への接種券を早期に発送する計画も発表された。市では、感染拡大による影響を受ける子どもや子育て家庭への支援を重点的に行う方針を示した。
議案については、令和4年度の当初予算案を提出した。予算には441億円が計上され、昨年度比4.5%の増加となっている。特にコロナ対策事業や市民病院の改革が重要な項目に挙げられた。
市長は、「新しいまちづくりへの変革」を掲げ、持続可能な開発目標であるSDGsや人口減少問題に対しても取り組む必要性を強調した。具体的に、毎年の定例行事である予算編成において、経費を減らしつつも、地域活性化や医療提供体制の改善を行うことが求められているとした。
また、定例会では「子育て世帯への臨時特別給付金」の件も審議され、給付の周知や対応の速さが要望される場面もあった。特に、生活困窮者支援への期待が大きく、支援策の具体化が求められた。
動議は、両市民病院の再編に向けた調査を行うべく予算が賛成多数で可決される中、会議は拍手で終わりを告げた。これからも市民の生活を守るため、議会の厳しい審議が続く。今後、取扱う議案についても、市民の意見に耳を傾ける姿勢が必要との指摘があった。