三田市議会の令和元年第352回定例会が9月10日に開催された。
議題は主に一般質問で、市長の市政への取り組みについて、市民の代表として議員が意見を述べた。特に注目を集めたのは、森市長が掲げる第5次総合計画、ならびに「みんなで創る、叶える100のプロジェクト」の内容である。
北本節代議員は、森市長の第一期市政に対する支持を改めて称賛し、2期目における重点施策について質問した。市長は、「地域の創生」「まちの再生」「人と人との共生」の三つを柱とする施策を進め、全体の成熟に向けた具体的な取り組みを強調した。市長は、特に第5次総合計画の策定が市民の参加を重視し、市民の意見を反映させること重要であるとの考えを述べた。
また、北本議員は、高齢化が進む三田市において、地域コミュニティ施設の支援策についても質問した。市長は老朽化した本庄文化センターの現状に言及し、地域からの支援策の検討を行う必要性を強調した。特に、高齢化率が38%と高い本庄地域では、住民の施設利用の実態を踏まえて具体的な支援策を考える必要があるとして、専門家の意見も重視して進める意思を表明した。
野外焼却の問題においては、農業者からの通報件数が減少する中で、刈草回収の取り組みが功を奏しているという報告があったが、農業者の重労働を軽減するさらなる方策も模索していくとの意向が示された。
また、地域公共交通網の形成については、自動運転の利用拡大や地域住民の交通アクセス向上が課題として挙げられた。市長は住民が主体となって交通網整備を進める重要性を強調した。
さらに議会では認知症の高齢者に対する損害賠償保険の助成や、成年後見制度の周知拡大を含む提案もあり、福祉施策の強化が求められた。
その他、公共施設のマネジメントに関する質問もあり、今後の施設改修計画や、新たな地域活性化の方策など、様々な意見が市長に対して提供された。市長は今後、各地域でのニーズに応じた施策の検討を進めることを明言し、地域住民との対話を重視する姿勢を示した。
本議会を通じて、森市長は三田市民が参加しやすい環境を整えること、また地域課題解決に向けた透明性を持った施策を進める必要性を強調した。次回定例会は令和元年９月17日予定とのこと。