令和5年6月30日、三田市議会の第371回定例会が開かれた。この会議では、合計19件の議案が可決される中、特に市民病院の再編統合問題が議論を呼んだ。
議長の松岡信生議員は、会議を開幕し、各委員会からの審査報告を掲示した。経営政策常任委員会の厚地弘行議員は、議案第42号、43号、及び50号について報告を行い、特に新型コロナ関連の手当削減について"感染リスクが依然として高い中で、削除するのは適切ではない"と反対意見を述べた。
また、議案第50号では三田市民病院と済生会兵庫県病院の再編統合に関する神戸市との連携協約が取り上げられ、市民から賛否の意見が分かれた。その中で、賛成意見には「これまでの市民との意見交換や議論を踏まえ、進むべき時だ」との意見があり、一方で反対意見には「市民の意見が反映されていない」との指摘があった。
さらに議案第57号の住民投票条例制定に関する議論も白熱した。日本共産党の長尾明憲議員は、"市民の声をまず尊重する必要がある"と賛成討論を行い、住民に対して意思決定の権利を求める姿勢を示した。しかし、この議案は賛成少数で否決され、反対意見として福田秀章議員が"市民病院の機能は決して廃止される訳ではない"とその必要性を強調した。
また、他の議案もいずれも原案通り可決され、市の財政運営や施策に影響を与える重要な決断が下された。特に令和5年度三田市一般会計補正予算が承認され、地方自治の実行がしっかりと維持されることが求められている。
会議の終わりには、森哲男市長が"市民の命を守るための重要な議論がなされた"と感謝の言葉を述べた。このような市民の意見や要望を反映させながら、今後も市政が進められることが期待されている。