令和2年第355回三田市議会定例会が3月25日に開催され、22名の議員が出席する中、重要な議案が審議された。
会議の冒頭では、議案第36号の撤回が正式に承認された。これは、森哲男市長が提出した令和元年度三田市一般会計補正予算(第7号)に関するもので、国からの補助金変更を反映したためのものである。
次に、令和2年度一般会計予算の議案が審議され、全会一致で可決された。予算案では、820億101万円が計上されており、前年度比で4.9%の増加。中でも、福祉教育関連の予算は重要な課題として取り上げられ、国民健康保険税の改定についても議論された。平野菅子議員は、「所得制限のある子ども医療費助成制度について、再考の余地がある」と述べた。
また、議案の中で副市長の定数が増加され、副市長を1名から2名体制にする議案も可決された。濱田士郎氏が新たな副市長に選任され、彼は市政運営の重要な役割を担うこととなる。市長は「人口減少に対応したまちづくりが求められている」と強調し、今後の展望を示した。
一方で、議会内での反論があった、特に財政状況を理由に副市長の定数増加に対し懸念の声があがった。長尾明憲議員は、「新たな副市長の必要性について市民に納得できる説明が欠けている」と述べ、慎重な議論を求める姿勢を示した。
最終的に、すべての議案は賛成多数で可決され、附帯決議も関連する予算に付されることとなった。具体的には、ウッディタウン中央駅前のバスシェルター改修事業に関する費用対効果の再検討が求められる内容が含まれた。これは、当該プロジェクトが7,172万円という多額の予算がかかるため、慎重な評価が必要と見なされたためである。
このように、今回は新年度の予算に関する重要な決議が行われ、三田市議会は市民福祉の向上に向けた施策を推進する意思を示した。