令和2年第356回三田市議会定例会では、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたさまざまな議題が審議された。
特に注目されたのは、三田市民病院事業使用料及び手数料条例の改正についてである。
この改正により、初診時の選定療養費が2,000円から5,000円へと値上げされることが決まった。
議案第47号は賛成多数で可決され、市民の意見が収集されることとなる。
経営政策常任委員会において、田中一良議員は、この改正により年間約700万円の増収が見込まれると述べた。
また、議論の中で、市民の負担増加を懸念する声も上がった。
さらには、令和2年度三田市一般会計補正予算(第4号)も審議された。
この補正予算は新型コロナウイルス対策費用として、総額23,655万円の増額が提案され、その内訳は多岐にわたる。
具体的には、感染予防に向けた備品購入や学びの場のサポート等に関する支出が含まれている。
森市長は、総額で2億3,655万円を補正することによって、より効果的な感染防止策を図る意図を示した。
一方、身体障害者優先駐車場に関する請願は不採択となった。 添付された請願書によると、健常者が駐車場を不適切に利用する事例が多発しており、障害者優先の駐車場が本来の目的を果たせていないことが指摘された。
福祉教育常任委員会の檜田充委員長は、現行の制度や啓発活動の充実を重視し、新たな条例制定の必要性に疑問を呈した。
一方で、各委員からは社会全体としての理解を促進するため、啓発活動の重要性を指摘する意見が出た。
本定例会は、新型コロナウイルスの影響を受けた市民の生活を考慮した施策が数多く議論され、感染対策と市民サービスの向上が併せて求められる形となった。
今後の実施に向けて、豊かな市民生活の実現が期待される。