令和3年9月14日に開催された三田市議会の定例会では、新型コロナウイルス感染症に関する対応についての議論が特に目立った。
白井和弥議員は、新型コロナウイルス感染症への情報発信を強化する必要があると指摘した。三田市は保健所を持たず、独自情報収集に限界があるため、隣接する神戸市と比較して情報発信が不十分との意見があった。具体的には、感染者数の推移や年代別のデータを公表することが、市民の信頼を高める助けとなると述べた。市長の森哲男氏は、市民が求める情報の発信強化に努める意義を強調し、県への要望も継続する方針を示した。
また、白井議員は、オープンデータによる情報提供についても言及した。病院施設でのデータ集積が必要であり、市民が自らデータを分析できるような形態を求められているとのことだ。森市長は、すでに取り組みを進め、三田市内の感染者数を公式サイトで公表しているが、今後も詳細なデータの整理が行われる予定であると語った。
続いて議論されたのは、健康経営優良法人認定制度の導入に関することであった。白井議員は、経済産業省が推進するこの制度が、企業の働き方に良い影響をもたらし得るとし、市としても積極的に認定取得を目指す姿勢を示すことの重要性を指摘した。森市長は、経済活動における人々の健康に対する意識が高まっていることを受け、健康経営を意識した施策を進めていく考えを述べた。
さらに、子どもたちの医療体制の再構築の重要性も取り沙汰された。白井議員は、小児救急医療に関する懸念を示し、特に搬送の課題に焦点を当てた。市内の医療機関の役割と、救急対応の改善が求められる中、より多様な情報が市民に提供されることが望まれている。市長は、地域の医療機関との連携を強化し、適切な医療が提供される体制を作る必要があると認識を示した。
今後、三田市としては市民からの意見を取り入れた施策展開が期待されており、住民の皆様には引き続き情報発信の強化や、医療体制の充実についての意見を寄せられることが求められると考えられる。これにより、安心安全な三田市の実現へと繋がることが期待されている。