令和5年3月16日に開催された第111回加東市議会では、主に学校教育と公共交通の課題が議論されました。
議会では、15番の小紫泰良議員が、令和4年度の学校教育の評価と5年度の方針について質問しました。教育長の藤原哲史氏は、コロナ禍を乗り越えた教育の進展に敬意を表しつつ、未来を切り拓く子供たちを育成するための基本方針を維持しつつ、教育環境の整備に注力すると述べました。
特に、不登校の問題に対しては127人の児童生徒が影響を受けており、教育委員会は進路指導を強化する必要性を認識しています。適応教室の新設が計画されており、ここでは不登校生徒が安心して学べるようサポートすることが目指されています。学校と福祉の連携が必要不可欠とされ、個別の進路指導が強調されました。
また、小紫議員は野良猫問題についても言及し、野良猫の制御策ならびに地域活動としてのTNR(捕獲・去勢・放出)活動についての市の見解を求めましたが、防災部長の土肥彰浩氏は現状の問題点を指摘しつつ、啓発活動を強化する方針を示しました。
加東市内の公共交通の充実についても議論され、特にデマンド型タクシーの実証実験や東条学園のスクールバス活用計画が提案されました。これによって、地域住民のニーズに応じた交通手段を確保する狙いがあります。市の長谷田克彦防災部長は既存の交通機関との調整や、利用状況に応じた柔軟な運行体制を検討していると述べました。
最後に、困窮世帯の子供を対象とした学習支援が民間委託されることが決定しましたが、同時に、委託先には特に障害者支援を考慮した支援員の配置が求められています。市はこの取り組みを通じて、経済的に厳しい家庭の子供たちへの教育支援の強化を図る方針です。